建築模型制作でおすすめの模型制作会社をランキング形式で紹介します！

ここでは一般の方に向けて行った、建築模型についてのWEBアンケートの結果をまとめていきたいと思います。はじめに前提として、家やマンションを購入する際に建築模型を確認したという方の割合を調べました。

「はい」が11％「いいえ」が49％、「なかった」が40％となりました。実際に建築模型を確認している方はとても少ないのですね。

では、建築模型が用意してある方が、完成時のイメージがしやすいと感じている方は、どの程度いらっしゃるのでしょうか。

「はい」が87％「いいえ」が13％という結果でした。圧倒的に多くの方が建築模型の必要性を感じているようですね。近年、完成図は3Dパースの写真で見るといった方法も増えていますが、建築模型の方が直観的に雰囲気を感じられる、全体像が見やすいなどの利点があるでしょう。

家やマンションは大きな買い物ですから、購入者はより精密な模型で納得できるまで確認したいと考えているはずです。購入者に物件の良さを、より訴えかけることができるのは建築模型ではないでしょうか。

アンケートの結果から現状、建築模型を確認することは少ないけれども、実際には建築模型の需要が高いことがわかりました。次の見出しからは、建築模型のメリットや種類などを詳しくお話していきたいと思います。

建築模型とは、建物をミニチュアサイズにした模型です。建築模型には大きく3つの種類あります。

1つ目は、建物を依頼したクライアントにどのような物が完成するかイメージを掴んでもらうための「プレゼンテーション模型」です。プレゼンテーション模型は、住宅や店舗だけでなく公共施設や商業施設などの建築の際にも用いられます。

2つ目は、建設・設計事務所などのスタッフが制作中の図面を検証するために用いる「スタディ模型」です。外観のバランスや建物全体の様子が把握しやすくなるという特徴があります。この場合、使用するのは建築の専門家たちです。したがって、あまり細かく作り込む必要はありません。

3つ目は、「展示用模型」です。このタイプの模型は名前の通り、展示を目的として作成されます。構造から塗装に至る細かい部分まで実物と同じようにする必要があるため、多くの時間をかけて制作されるでしょう。

便利な建築模型ですが、建築模型を制作するには手間がかかります。時間をかけて建築模型を制作するメリットについて見ていきましょう。

誰でもイメージを掴むことができる

まず、子どもでも理解できるというメリットがあります。図面を見ただけでどんな建物ができるか理解できる人は少ないのではないでしょうか。しかし、模型にすると立体的に建物を見ることが可能です。

平面から立体になることで、生活空間をより具体的にイメージしやすくなること間違いありません。図面の苦手な大人はもちろん、図面を理解できない子どもであっても建物の構造を把握できるのは大きなメリットです。図面では共有できない間取りや外観イメージもしっかり伝わるので、家族全員で新しい建物のイメージを膨らませられます。

トラブルを未然に防げる

模型制作した場合、設計者が紙面上のミスに気付き修正するといったことが生じ得ます。その結果、正確な図面や図形を使って施工することが可能になるのです。

施工トラブルや設計ミスは、大きなトラブルに発展しかねません。これらを防ぐためにも、模型は大きな役割を果たしているのです。

設計業務がスマートになる

模型を使用することで、図面を用いて長々と説明する時間の短縮が可能です。スムーズにミーティングが進むことで、設計業務がスマートになることでしょう。ミーティングに用いていた時間を他の業務に使うことで、仕事の効率化を図れます。

【関連コラム】建築模型とジオラマはどう違うの？建築模型を作る意味とは

続いて、建築模型の種類や用途について深く掘り下げて解説します。

プレゼンテーション型

まず代表的なのは、プレゼンテーション型です。省略してプレゼン型とも呼ばれます。プレゼンテーション型は、建て主やオーナーに対して説明するために使用する模型で、主に建築物のイメージを掴んでもらうために使用します。

多くの場合、クライアント側が多くの言葉で建築物の要望を伝えることはありません。模型はプレゼンする際に効果的な道具になります。模型を上手に使うことで、クライアントの細かい要望に合わせることが可能です。建物の見え方や実際の完成形を建て主に示すのに役立つことでしょう。

プレゼンテーション型の建築模型を使ってクライアントに訴えることは販促にもつながります。販促とは、建築物をより知ってもらうことで、購買意欲を高めるマーケティング方法のひとつです。視覚に訴えるため、効果的だと言えるでしょう。

さらに説明内容によって模型のタイプが変わることも。たとえば、平面模型・断面模型・外装模型・内観模型・外構模型といったものがあります。ただし、学生が建築課題として取り組み完成させるのはこのプレゼンテーション型です。

スタディ型

2つ目は、スタディ型です。これは設計している内容をチェックするための簡易的な模型のことを指す、設計検討用の模型です。

スタディ型の模型は、外観のバランスや建物の収まりなど、図面だけでは分かりにくい部分を立体化することが重要となります。主に塗装や、装飾を使わない白模型で作られます。

スタディ型の模型は設計の段階や用途によって作り方が異なりますが、ほとんどの場合、建設設計の初期段階で作成されるケースが多いです。

素材としては、加工しやすい段ボール紙やスチレンボードを使用するのが一般的です。スタディ模型があるおかげで、実際の建築がスムーズに進みます。

展示用型

展示用型の模型は上記で説明した通り、展示を目的としたもので、完成模型とも呼ばれます。公共施設のエントランスロビーなどで一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。

訪れた人々に建物全体の様子を知ってもらうために、本物そっくりに作られています。長い展示期間にも耐えられるようにプラスチック系の材料で作られていることがほとんどです。

ただし、マンション模型の場合は、マンションが完売した後はすぐに処分するため、スチレンペーパー・発泡エンビ・紙などを使っている業者も多くあります。こうした模型は、模型制作専門の人が作っていることが多いでしょう。

このように、主に3種類に分けられる建築模型ですが、さらに細かく分けることも可能です。ここからは、それらの細かい模型の種類を紹介します。

たとえば建築模型の中には、全体の土地の利用について計画を立てるために用いられるものもあります。敷地模型や都市模型は、その土地をどのように活用するか決定するのに役立つこと間違いありません。敷地模型は、建設計画がある敷地全体を把握する目的で建物や道路の関係、土地の傾斜を再現します。

都市模型は、広い範囲の街並みの模型を作って全体のバランスを考えるのに役立ちます。また、建物の形に関する模型を作ることも。ボリューム模型・コンセプト模型・全体模型の3種類あります。

ボリューム模型は、建物の容積と土地のバランスを確かめるために作られる模型です。コンセプト模型は、建物のデザインやベースとなる考え方を目立たせるために作られる模型となります。

全体模型は、建物と庭や駐車場などのつながりを模型で表現します。建設する建物に合わせて模型を変えられるでしょう。また、建物の見え方は外からと中からでは違いがあります。外構模型や外装模型は、外からの見え方を確かめるために作られた模型です。建築物の周囲の門や車庫などを再現します。

一方、内部を確かめるために作られた模型を平面模型・断面模型・内観模型と呼びます。建物の断面や屋根を取り外したような形で建物の内側がどうなっているか再現します。さらに、設計内容を説明するために用いられる模型もあります。住宅や店舗、商業施設などを作る時には、細かい部分まで設定することが必要です。

たとえばインテリア模型は、室内のインテリアを詳しく再現したい場合に用いられます。もっと詳細な部分を再現したい時には、部分詳細模型を作ることも可能です。全体を本物そっくりに作るモックアップや実物大模型などもあります。

軸組模型は建物の構造を理解するために用いられる便利な模型です。柱の位置や通し柱の配置、梁のかけ方、屋根の勾配や各部屋の配置など木造建築の木材の組み方をすぐにチェックできる模型です。完成形を表現したものではないので、スタディ型の模型として作られることがほとんどです。

加えて、コンペ模型というものもあります。これは、コンペティション（Competition）の略です。クライアントのために作る模型とは別で、設計競技のための模型のことです。ある建築物を複数の会社や個人それぞれが設計して優劣を競った中で、一番優秀な設計者が仕事を受注できる仕組みになっています。

建築模型の制作から完成までの具体的な流れを紹介します。

まずは、建築模型制作会社がクライアントからの依頼を受け付けます。受付方法は会社によっても異なりますが、電話やメール、インターネット等で受付できます。連絡した後は、担当者からの連絡を待ちましょう。

次のステップは見積もりと受注です。見積もりに必要な資料を準備しましょう。建物のみの場合は、寸法・窓サイズ・取付高を測った平面図と、4面・屋根勾配・高さ寸法を測った立面図・仕様書を準備する必要があります。展開図・矩形図・屋根伏図・カラーパースが手元にあるときは、用意しておくと便利です。建物と外構の模型を作成依頼する場合には、外構計画図と外構仕様書またはカラーパースを用意してください。

次に予算と納期を相談した上で、見積書を作成します。事前にどれくらいの費用まで出せるかを決めておくと良いでしょう。

続いては、データ作成と部品切削です。クライアントの資料をもとに模型データの制作に取り掛かります。制作データをレーザー加工機にかけて、部材のレザーカット加工を施して設計図通りに塗装前まで組み立てていきます。

レーザー加工機によって、リアルな建築模型を作成することが可能になりました。CAD図面を作成するのと同様に、レーザー加工機で素材を加工することで簡単に組み立てられるため、高精度の建築模型を期待できます。

レザーカット加工をした後は、クライアントにチェックしてもらい塗装の色を決定します。初めに色を決めている場合は、この過程はスキップするケースも少なくありません。塗装の色を決定した後は、組み立て・塗装に移ります。出力した部品の組み立てや塗装が終わると、完成は目の前です。クライアント立ち合いのもと、模型の最終確認をします。

最後のステップは、搬入・引き渡しです。日時と場所を指定すれば、模型を届けることができます。大型物件の場合は、現地で組み立て作業することもあります。クライアントの要望によって業者は柔軟に対応できるので、気になることがある場合は気軽に問い合わせてみてください。

数多くある建築模型制作会社から適切な業者を選ぶ際に、気を付けたい8つのポイントを紹介します。

1つ目は、相談から契約までの流れがしっかり明記されていることです。上記で受付依頼から完成までの流れを説明しましたが、これらは会社によって多少異なります。そのため、ホームページ上で完成までの流れやどんな書類を用意すればいいのかなどが明記してある会社かどうかをチェックしてみましょう。詳細に記載してあれば安心です。

また、納期はどれくらいなのか掲載されているかを確かめてみてください。実際に会社に問い合わせてどのように対応するかチェックすることもおすすめです。その際に、分かりやすい言葉で素人にも説明するか、親切に対応してくれるかを確かめてみましょう。

2つ目は、豊富な実績を持っていることです。建築模型制作会社は、クライアントの希望に合わせて模型を制作します。しかし、中には通常とは違った難しい要望もあることでしょう。豊富な実績を持つ建築模型制作会社を選べば、特殊な依頼にも対応した経験があるため安心です。

多くの場合、ホームページには今までの実績を掲載しています。どのような模型を制作してきたかと同時に、どのくらい実績を残しているかにも注目してください。数が多いほど経験があるので、信頼度がアップすること間違いありません。

また、掲載されている時期にも注目しましょう。情報が新しいほど信用度が増します。反対に、情報が古い場合はあまりおすすめできません。

3つ目は、技術力があることです。技術力のある職人が揃っている会社は、顧客のニーズを満たします。技術力は、模型のディティールに現れます。壁の張り合わせ方やサッシのパーツ、建物の内側部分までこだわりを持って作られた模型は、完成度が高く、顧客満足度をアップさせること間違いありません。

4つ目は、事務所の規模がある程度大きいことです。スタッフの数が多ければ、それだけ依頼がきているということ。ひとつの案件に1人のスタッフが費やす時間も多くなります。また、スタッフが多くいると大口発注も可能になるでしょう。

反対に、スタッフの数が少なければ1人のスタッフが複数の案件をこなさなければなりません。また、事務所の規模についても記載があると安心です。主要な取引先企業が記載してあれば、信頼感が増し依頼したいという気持ちが強まります。

5つ目は、充実した設備が整っていることです。建築模型制作会社は、レーザー加工機やカッティングブロッター、3Dプリンターなど最新の工作機械設備があると、さまざまな要望に応えることが可能になります。どのような機械が揃っているかチェックしてみてください。

6つ目は、しっかりしたアフターフォローがあることです。アフターフォローがなければ、後で不備が見つかった場合にトラブルになる可能性があります。

納品した後でも、修正や補修に対応してくれる会社を選べば安心感を得られます。アフターフォローがあるかどうかは、ホームページ上でチェックが可能です。

7つ目は、スタッフの対応に好感が持てることです。依頼する側にとって、気になったことや意見・要望を遠慮せずに伝えられる雰囲気は重要です。顧客の気持ちに寄り添って、親身に話を聞いてくれるスタッフがいるか、ヒアリングしたことに基づいて明確な提案してくれるかなどをチェックしてください。

発生する費用面についても、曖昧にせずハッキリ提示してくれる会社は安心できます。フラットにコミュニケーションを取れるスタッフのいる会社を見つけてください。

8つ目は、問い合わせがしやすいことです。建築模型制作会社に依頼する際、電話やメール、問い合わせフォームなどを用いて問い合わせます。

しかし、ホームページ上に電話だけしか記載されていなければ、相談しにくく感じる依頼者も少なくありません。いくつかの問い合わせ手段を用意すれば、多様な手段で問い合わせが可能になります。メールや問い合わせフォームから好きな時間帯に連絡ができると便利です。

建築模型は建築の外観だけでなく、内側まで細かい再現が可能です。建築模型は、建物を依頼したクライアントにイメージを掴んでもらうほか、制作中の図面を検証する目的でも制作されます。

建築模型の制作を依頼する際は、豊富な実績をもつ技術力の高い会社がおすすめです。建物の細部にまでこだわり施工するため、ミニチュアサイズの模型であっても、建物をより具体的にイメージしやすくなること間違いありません。